グレースケール画像を使用したディスプレイスメント(6 新機能)

モノクロのイメージマップは、PhotoshopGIMP などの一般的な画像編集ツールで作成することができます。グレースケール高度マップを使用して、3D モデルの表面を押し込んだり引っ張ったりすることにより、ユーザーが望む理想的な外観を実現することができます。

低ポリゴン 3D 面。

ディフューズマップを適用。

ディスプレイスメントマップを適用された後。面が押し上げられたり押し下げられたりしている。

グレースケール画像を使用したディスプレイスメント

  1. オブジェクトを準備します。

    注意:

    オブジェクトとして、キャラクター、アクセサリー、またはプロップを使用することができます。

  2. オブジェクトが選択されていることを確認した上で、修正 >> マテリアル >> テクスチャ設定を選択します。(この作例では、オブジェクトには既に拡散ブレンドテクスチャが設定されています。)
  3. ディスプレイスメントチャンネルをダブルクリックして、グレースケール画像をロードします。ロードされたイメージの種類を設定するように求められます。
  4. 高度マップ(グレースケール)のラジオボタンを選択して、OK をクリックして画像をロードします。

    オブジェクトの形状は、このようにスカルプトされます。オブジェクトにディスプレイスメント画像を的確に合わせるためには UV タイリングの値を調整する必要があります。

    ディスプレイスメント テクスチャがインポートされます。

    UV タイリング値を調整します。

    注意:

    • ディスプレイスメント チャンネルは画像の明度レベルに応じて、メッシュを引っ張ったり押し込んだりします。白い部分は引っ張り上げ、黒い部分は押し込みます。
    • ディスプレイスメントチャンネルにグレースケール画像をインポートすると、iCloneバンプチャンネルにも同じ画像をロードします。ディスプレイスメントチャンネルはメッシュのスカルプティングを行いますが、iClone が使用しているオブジェクトはオリジナルのメッシュ構造のままであり、シェーディングは施されていません。そのため、バンプテクスチャを使用しない場合(このやり方はお奨めできません)、オブジェクトの凹凸の境いを視認することができません。
    • バンプチャンネルにグレースケールをインポートすることにより、オブジェクトの陰影は、視覚的な説得力を増したものになります。
  5. 上記の注ボックスで説明したルールに従って黒い領域はメッシュを凹ませ、その結果元の形状は薄くなって接続線が切れたりする可能性が出てきます。
  6. 細分割セクションに移動します。
  7. オブジェクトの外観のシルエットを最適化するために、3つのスライダーを調整します。

UV 調整によってディスプレイスメント効果をアニメーション化する

静的なディスプレイスメントオブジェクトを作成するだけでなく、ディスプレイスメントチャンネルの UV 設定をアニメートすることによって、ディスプレイスメントのアニメーションを作成することもできます。

  1. オブジェクトを準備します。(この作例では、2つのコネクタ間のパイプを使用します)
  2. オブジェクトのディスプレイスメントチャンネルにグレースケール画像を適用するには、前述したセクションの手順に従ってください。
  3. プロジェクトの最初のフレームに移動します。ディスプレイスメントチャンネルの UV オフセット値をセットして、押し出された領域がプロップの一方の側に寄るようにテクスチャを動かします。
  4. 別の時間枠に移動し、再び UV オフセット値を設定します。今度は押し出す領域がプロップの反対側に移動するようにテクスチャを動かします。

    プロップのマテリアル >> テクスチャ UV トラックに、2つのキーが表示されます。
  5. これらの 2つのキーをコピーペーストして、押し出された領域が一方から他方へ繰り返し移動するようにします。
  6. 再生して結果を確認します。