ベクトル ディスプレイスメントマップの使用(6 新機能)

ベクトルディスプレイスメントテクノロジーでは、アーティストや開発者はまず ZBrushMudbox3D Coat などを使用して詳細なモデルを制作することから始めます。その後、ディスプレイスメントマップを抽出し、それをシンプルなジオメトリ構造のモデルに適用します。このプロセスは iClone のようなリアルタイムのエンジンに適しており、信じられないほど実際のモデルに酷似した結果を生成できます。ベクトルディスプレイスメントの大きな利点の一つは、モデルに対してアンダーカットされたディテールを生成する能力です。グレースケール画像を使った高さディスプレイスメントが単にジオメトリを引き延ばしているだけであるのに対して、ベクトルディスプレイスメントは曲面を再生成することによって、モデルに比類のない詳細ディテールを与えます。
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  1. ベクトル・ベースの画像を出力できる 3D モデリング ソフトウェアを使用して、モデルをスカルプトします。(この作例では ZBrush を使用します)
  2. ツールからローポリモデルとベクトル画像を出力します。

    注意:

    • モデルは FBX 形式でエクスポートすることをお勧めします。
    • ベクトルベース画像に最適のエクスポート形式は EXR です。
    • EXR 形式のファイルは、たとえばスペキュラ、拡散、アルファ、RGB、法線、等々、様々なタイプの任意のチャンネルを内包することができます。
  3. 3DXchange を経由して iClone にモデルをコンバートします。

    コンバートされたモデルは、低ポリゴン状態になります。
  4. 対応するベクトル画像をインポートするため、そのモデルのマテリアルを選択します(この作例では、左肩のアクセサリー)。
  5. ディスプレイスメントチャンネルをダブルクリックして、用意したベクトル画像をロードします。ロードされたイメージの種類を設定するように求められます。
  6. ベクトルディスプレイスメントラジオボタンを選択し、OK ボタンをクリックして準備したベクター画像をロードします。

    注意:

    • バンプチャンネルには、EXR ファイルから抽出された法線マップが自動的に与えられます。
    • 最適化された、より良い法線マップがある場合は、それを自由にインポートして自動生成されたものに置き換えても構いません。
  7. 細分割パラメータを調整して、モデルのビジュアル品質を最適化します。
  8. 同じステップを繰り返して、3D ツールからエクスポートされたディスプレイスメント画像をリストにある全てのマテリアルに適用します。細分割値を増加させることも忘れないでください。
  9. モデルの外観を最適化するため、他のチャネル(例えば、拡散、スペキュラまたはブレンドのような)にも画像を適用します。

    ディスプレイスメントマップのないモデルは平坦で精巧さに欠けます。