物理演算の概念（6 新機能）

iClone 物理演算は、プロジェクト内のオブジェクトが重力および他のオブジェクトとの相互作用によって影響を受けるシステムです。落下、跳ね返り、羽ばたきなどの自然特性を経験できます。物理特性が割り当てられているオブジェクトは、同様の物理演算設定を使用する他のオブジェクトも認識します。

これらの物理演算を再生した後、オブジェクトが他の物理オブジェクトと相互作用するとすぐにアニメーションが自動的に生成されます。この場合、時間がかかり自然な感情を出すことが難しいことのある、キーの設定やパペット操作によるアニメーションの手動生成は必要はありません。

物理オブジェクト

現在、物理設定は、キャラクター、プロップ、アクセサリーに適用することができます。一度適用すると、これらのカテゴリのオブジェクトは物理演算キャラクター、リジッドボディ、または柔らかい布になります。

物理演算キャラクター

キャラクターに物理演算設定が与えられると、他の物理演算オブジェクトと相互作用することができます。キャラクターやリジッドボディまたは柔らかい布との衝突アニメーションが自動的に作成され、 相互作用をシミュレートするために手動でキーフレームを設定する時間を節約することができます。

リジッドボディ

リジッドボディダイナミクスでは、落下、衝突、跳ね返りなど、ひじょうにリアルにオブジェクトをシミュレートできます。これらの全ての動きは、質量、弾性、摩擦、減衰、力積、衝突、拘束などの物理特性でコントロールされます。リジッドボディの物理特性をプロップやキャラクタに追加して、主体間に別の次元の双方向性を追加することもできます。

柔らかい布

柔らかい布ダイナミクスは、単一の面を変形させる写実的な物理シミュレーションに焦点を当てています。この機能により、アニメーションにおいてオブジェクトが生きているかのような弾性特性を正確に再現します。これは絹やリネン等々異なる剛性を持っている１枚の布が、空気抵抗を受ける様子をシミュレートします。

物理シミュレーションの最適化

物理演算アニメーションで最適な結果を得るためには、以下に示す点に注意する必要がある場合があります。

• 強力な処理能力 (処理能力の高い CPU および GPU チップ) を備えたコンピュータを使用してください。
• シェーダオプションはフレームレートに大きく影響します。物理オブジェクトを設定する場合や物理演算アニメーションを生成する場合、物理演算シミュレーションを行う際には初期設定 >> リアルタイム・レンダリング・オプションセクションでクイックモードオプションに切り替えることを強くお勧めします。
• リアルタイムモードまたはフレーム単位モードでシミュレートする場合、次のようになります。
  • ：フレーム単位でのシミュレートを強制実行します。これにより、正確なシミュレート結果が得られます。柔らかい布アニメーションをシミュレートするときに、このモードを使用します。
  • ：簡易シミュレーションを使用して、正しい FPS を実現します (一部のフレームは削除される場合があります)。ただし、フレームレートの削除が発生する場合があるため、シミュレーション結果は不正確になったり、100% 正確にならない場合があります。
  • 通常、レンダリングエクスポート手順はフレーム単位モードに基づいているため、ソフトボディで最も正確にシミュレートされたアニメーションが生成されます。
• シミュレーション中はタイムラインを閉じてください。ユーザーインターフェイスの更新により計算処理が遅くなるため、シミュレーションの精度に影響します。