リジッドボディのプロパティは、衝突動作、滑り速度、反発動作などのリジッドボディの物理特性に影響します。
質量は、ダイナミックオブジェクトが衝突したときの動作に影響します。質量値が大きい物理オブジェクトと質量値が小さい物理オブジェクトが相互にぶつかった場合、質量の小さいほうを大きく跳ね返らせることができます。iClone では、質量値 1 は 100 g に相当します。
質量値は、物理オブジェクトの落下速度には影響しません。
2 つの物理オブジェクトが相互にぶつかります。 |
質量の小さいオブジェクトがより大きく跳ね返ります。 |
柔らかい布 (20) がリジッドボディに向かって動きます。 |
重いオブジェクト (100) は動きません。 軽いオブジェクト (1) は押しのけられます。 |
摩擦は表面の粗さで、抵抗力を生み出し、表面を滑るオブジェクトの速度を変化させます。
2 つのボックスがスロープを滑ります。 (スロープの摩擦 = 30) |
摩擦の大きいボックスのほうがゆっくり動きます。 |
摩擦値が大きいと、滑っている物理オブジェクトが回転することがあります。
摩擦値が異なるスロープ。 (ボールの摩擦 = 30) |
摩擦が 100 のスロープでは、ボールは転がります。一方、摩擦が小さいスロープでは、ボールは滑り落ちるだけです。 |
iClone では、減衰値は空気抵抗と見なすことができます。各物理オブジェクト、特にダイナミックオブジェクトと凍結オブジェクトには、個別の減衰値を割り当てることができます。減衰により、物理オブジェクトの移動方向と反対の方向に力が働き、移動しているオブジェクトの速度が低下します。
設定が同じで減衰値が異なる 2 つのダイナミックオブジェクト。 |
減衰値が大きいオブジェクトのほうがゆっくり落下します。 |
減衰値は柔らかい布に大きく影響します。この値を使用すると、ゆっくり落下する羽毛または布を作成できます。
減衰値が異なる羽毛 (柔らかい布)。 |
異なる速度で落下します。 |
弾性はリジッドボディの反発力を決定します。値が大きいほど、オブジェクトが他の物理オブジェクトと衝突したときの跳ね返りが大きくなります。
弾性値が異なる 2 つのリジッドボディ。 |
値が大きいほうが高く跳ね返ります。 |
跳ね返り動作には 2 つの衝突オブジェクトがかかわるため、結果は弾性効果を掛け合わせたものになります。
他方のオブジェクトの弾性が非常に小さいため、ボールはほとんど跳ね返りません。 |
掛け合わされた弾性値が大きいため、ボールはより大きく跳ね返ります。 |
弾性は速度によって大きく影響されます。移動しているリジッドボディの衝突前の速度が高いほど、リジッドボディの衝突後の跳ね返りは大きくなります。
減衰値によって物理オブジェクトの速度が低下し、それによって跳ね返りが小さくなることに注意してください。
初期速度が低いため、ボールの跳ね返りは小さくなります。 |
初期速度が高いため、ボールの跳ね返りは大きくなります。 |